- Massiveの、主にUnison Spreadを使いこなす
- なぜMassiveは初心者にとって難しいのか、そしてどうすれば簡単に考えられるのか。
- Massiveのフィルター・ルーティング
- Massiveの使い方シリーズ Env基礎
- MassiveのENVの使い方 応用編
- Massiveの使い方シリーズ フィルター応用編
- massiveの使い方 インサートエフェクト編
- Massiveの使い方 SCの謎 モジュレーション編
長年Massiveに挫折しているNeralt
私はNative Instruments社のMassiveを3年ほど所持しているのですが、全く使い方がわかりません。何故なら、画面に大量のパラタメーターが配置されているので、どこを最初に触ればいいのか全くわからず、結果としてMassiveのマッシヴさにやられ、画面を閉じてしまうからです。
私のような人は他にもたくさんいるのではないでしょうか。勉強しようと思ってマッシヴを開いみても、マッシヴな量のパラメーターにやられて、すぐに閉じてしまう方。私と同じです。
今回は、マッシヴにやられ続けている私Neraltと一緒に、一からシンセサイザーをマッシヴで勉強してみようという企画です。
一からシンセサイザーをMassiveで学ぶ。ただし、面倒なことは避ける。
シンセサイザーの教科書的な本を読むと、結構なんというか、どうでもいいといっては失礼なんですが、あまり音楽的には必要のなさそうな知識が前半に掲載されており、早く「具体的に」使い方を教えてほしいと思ってします。もちろん、作者の方は今後読者が応用できるように、基礎的なこともきっちりと教えてくれているのだと思うのですが、私自身は結構飽きっぽいので、飽きてしまいます!
ADSR、エンヴェロープ等、音楽制作をしていれば知っているような基礎的なことはあまり説明しない
なぜ基礎編で飽きてしまうかというと、結局のところ、そういったところで説明されているADSRやエンヴェロープといった内容は、音楽制作を既に行っている人であれば理解しているためだと私は考えました。そして、こんなことは知っている!と思って飛ばして読んでいると、気づいた時には結構シンセサイザーの説明が進んでおり、今度はわからなくなってしまうのです。一体、どこでわからなくなってしまったんだろう…
逆に、具体的な部分になると、一気に説明がなくなり「色々工夫してみましょう」となる。
逆に、フィルターの開き具合や、エンヴェロープの設定、コーラスの設定といった具体的な領域に踏み込むと、一気に説明が少なくなり「色々工夫してみましょう」といった言葉で締めくくられてしまいます。私はその色々が聞きたいのに!と皆さん思わないでしょうか?私は思います。
もちろん、音楽に「正しい」ということはありませんから、結局はユーザーそれぞれが判断をしなくてはいけないのですが、しかし私達は「色々ありすぎ」てわからなくなるのです!
Massive素人のNeraltと一緒にがんばりましょう
ということで、必要な部分を必要なだけ、勉強し、それをこのブログで説明していきたいと思います。間違えがあったら、教えてください!
マニュアルを読む。マニュアルの場所。
何はともあれ、まずはマニュアルの場所を確認しておきましょう。人によって多少違いはあると思いますが、私の場合は上記の場所にありました。
過去の経験から言って、マニュアルを頭から読むのは挫折する。検索!
私の過去の経験からいって、マニュアルを頭から読むのは挫折します。ですので、わからない箇所が出てきたら検索し、該当箇所を参照する作戦を取ります。そして、全部理解しようとせず、とりあえずわかる部分を増やす作戦で行きます。
ではまずMaschine上でMassiveを起動します
上記画像の+ボタンを押して、プラグインを起動します。その前に、起動先にしたいパッドを叩いて選択しておいてください。(Maschineユーザーであればそんな説明はいらないと思いますが、念のため…)
上記の場所にMassiveがあります。クリックして起動しましょう。
上記画像の、赤丸の中をダブルクリックもしくはクリックすると、マッシヴの操作画面が出てきます。隠れてしまったら、この作業を実行してください。
何はともあれ、まず初期化
もしプリセットから呼び出したのであれば、既に作りこまれた音色が開かれていますが、それだと勉強する上で不便なので、まったく何も作業されていない、初期化状態から始めましょう。
そのためには、上図のFileをクリックして、
次にNew Soundを選択してください。これで初期化されます。
シンセサイザーはまず左側を見る。
普通は、どんなものでも、一番左側に一番重要なものが配置されるようにデザインされます。ですから、シンセサイザーも一番重要なものが左側にあるはずです。すると、上の画像があります。
さっそくわかりません。
まずはSqu-Sw1を選んで、Wr-positionを右いっぱいに回すと、Sawになる。
まずは上の写真の赤く丸で囲まれた場所を押してください。
するとこのような一覧が出てきますので、Square-Saw Ⅰ を選択してください。
次に、Wt-positionを右いっぱいに回してください。これでやっと普通のSAW波を出すことができるようになりました。
Wt-positionとは?
問題は「Wt-position」とは一体何なのか、ということです。これはあまり理論的に理解できるしろものではないことがわかりました。
そして、シンセサイザーの基礎がわかってない人はここは無視してOKです。なぜならムーグやアープ、プロフェットといった伝統的なアナログシンセサイザーにはついていない機能だからです。歴史的に後半についた機能は、後半に理解することにしましょう!
左側にひねれば、「波形名-波形名」の左の波形になる
ただ大事なのは「波形名-波形名」という波形を選んだ際に、左側いっぱいに回すと「左側の波形」になり、右側いっぱいに回すと「右側の波形」になるということです。
つまり、普通の波形を選択したければ 「波形名-波形名」の波形名が普通の波形のものを選んで、そして名前の側にノブを目一杯ひねればよいのです。
間にすると、その間
じゃあ、ノブが真ん中だとどうなるかということですが、ざっくりいってその間になります。それ以上の細かいことはマニュアルを読んでも書いてありませんでした。Wp-positionにLFOをかけて色々サウンドの変化を楽しんでみてください、とのことです。
シンセの基本波形、まず4つ
Massiveにはわけのわからない波形が大量にありますが、まず押さえるべきはこの4つです。
- サイン波(Sine)
- ノコギリ波(SAW)
- 矩波形/くけいは(Square)
- 三角波(Triangle)
Sine
「ポー」という音です。
使い方
まず、voicingを選んで、monophonicを選んでください。これで和音がでなくなります。
次に、OSCの中のGlideのノブを少し右側にひねります。
これでメロディを演奏すると、宇多田ヒカルのAutonomicの冒頭の笛のようなシンセになります。
これ、結構R&BやHIP HOPで使われている音色ですよね。
The Notorious B.I.G. – “Big Poppa”とかのイントロもそうです。
ポイントは、和音をならなくして、其の上でポルタメントをかけることです。マッシヴでは、グライドという値がポルタメントに値しています。普通のシンセの教科書では、ポルタメントという表現が一般的です。
Sineの特徴
- 全く倍音を持っていないので、フィルターをかけても音色が変化しません。
- つまり基音しかもっていない。
- ベースの低音を補強するために、通常のベース音に加えて、サイン波で補強することもある。HIPHOPなどで、アタックがほとんどないようなモコっとしたベースは、ほとんどサイン波です。
SAW
シンセサイザーの中で一番良く使われる基本的な波形です。なぜ一番使われるかというと、一番倍音が多いからです。倍音が多いということは、フィルターで加工した時に劇的に変化するということです。
SAWの特徴
- 倍音が多く、フィルターで加工しがいがある。
- 全ての「整数倍音」を持っている。
- ブラス音、ストリングス音によく使われる。
- もちろん各種リードにも最適。
- トランスっぽいリードによく使われる。
Square
ピーッといった、ブザーっぽい音です。ファミコンの音です。(実際にファミコンがそうなのかどうかは詳しい方教えて下さい。) ロックマンを彷彿とさせます。
SQUAREの特徴
- 倍音はSAWよりは少ない。
- 「奇数倍音」だけを持っている。
- ファミコンぽい音。
Triangle
フルートっぽい音で、ほとんどサイン波に聞こえる。ただしサイン波には倍音がないが、Triangleには奇数倍音が含まれている。
Triangleの特徴
- 倍音はSquareと同じ(奇数倍音のみ)だが、高くなるほど、その音量が小さくなっているので耳にやさしい。
- わりとサイン波に近い音。
- フルートの音に近い。
- 笛っぽいリード、丸いベースに使われる。
基本波形まとめ
- SINEはピーという音で宇多田ヒカルのオートマティック
- SAWは倍音が多いザラッとした音で、ブラス、ストリングス、等々大活躍
- SQUAREはファミコンの音。倍音は奇数のみ。
- TRIANGLEは聞いた感じフルートっぽい。奇数倍音のみ含まれるが、高い音になるほど含まれる量が少なくなるので、SQUAREほどは、耳につかない丸い音。
今日のまとめ
- とりあえず、音色を初期化するとわかりやすい。
- オシレーターは、基本的な波形が名前に含まれるものを選び、Wp-positionを、その名前が含まれる側に目一杯ひねると、基本的な波形がなる。
- 基本的な4つの波形を覚える。
普通のアナログシンセサイザーに含まれる波形を出すだけで、なんかすごい時間がかかってしまいましたが、一歩進みました。
明日はフィルターの予定です!
ではまた。
- Massiveの、主にUnison Spreadを使いこなす
- なぜMassiveは初心者にとって難しいのか、そしてどうすれば簡単に考えられるのか。
- Massiveのフィルター・ルーティング
- Massiveの使い方シリーズ Env基礎
- MassiveのENVの使い方 応用編
- Massiveの使い方シリーズ フィルター応用編
- massiveの使い方 インサートエフェクト編
- Massiveの使い方 SCの謎 モジュレーション編
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