えーついにNAMM SHOW 2015でNord Electro の新バージョン「Nord Electro 5」が発表されました。ノードエレクトロいつも使わせてもらってます。バージョンは3です。
今回はいち早くバージョンアップしたノードエレクトロの新機能を紹介したいと思います。ほぼメーカーサイトの翻訳です。 ( http://www.nordkeyboards.com/products/nord-electro-5 )
概要
- スプリット機能により、オルガンとエレピを同時に演奏できるようになった。
- サンプルベース音源にADSRがついたことでシンセを強化してくるのでは!わざわざアナログシンセを別に持っていかなくていいのはすごい楽!
- 今までノードエレクトロは、専用機種に比べると少し機能が劣っていたが、今回のアップデートでピアノはノードピアノに、オルガンはノードオルガンに機能がアップ!最高!
- エフェクトの自由度があがり、もうエフェクトを別に持っていかなくてもいい!荷物が減る&会場でセッティングが早い!

引っ越しの時に撮影したので汚い
Nord Electro 5
Since its introduction in 2001 the Nord Electro has been the natural choice for musicians in need of authentic emulations of classical electro mechanical and acoustic instruments in a portable and easy to use package.
2001年に発表して以来「Nord Electro」は、「伝統的な電気楽器」と「アコースティック楽器」の正真正銘なエミュレーションを必要とするミュージシャンにとって、最適な選択であり続けました。さらにノードエレクトロは持ち運びも梱包もとても簡単です。
With greatly expanded memory, the added ability to split and layer and a live focused program section, the new Nord Electro 5 is a highly refined, focused yet flexible stage keyboard.
大幅に拡張されたメモリー、新たに追加されたスプリット・レイヤー機能とライブに最適なプログラムセクションによって Nord Electro 5 は大幅に洗練されました。大幅に機能が追加されましたが、それでもステージキーボードとしての魅力を失っていません。
MAIN FEATURES
主な特徴
General
Splits and Layers – Piano/Organ, Piano/Sample, Sample/Organ
スプリット/レイヤー機能 − ピアノ/オルガン、ピアノ/サンプル音源、サンプル音源/オルガンの組み合わせでスプリットとレイヤーが可能です。(筆者注:つまりピアノ/ピアノといった同じ音源を二つ使うことはできない、ということだと思います。)
1 GB memory for Nord Piano Library
1GBに拡張されたノードピアノライブリー用のメモリーが使用できます。(筆者注:おそらく現行のノードピアノと同じ大容量メモリーのピアノサンプルがノードエレクトロでも使えるようになったということだと思います。時期にもよりますが、実はノードエレクトロのピアノよりも、ノードピアノのピアノの方が大容量のサンプルを使用でき、リアリティに違いがありました。)
256 MB memory for Nord Sample Library
256MBのノードサンプルライブラリー用メモリーを用意。(筆者注:ノードエレクトロは、ストリングスや、教会オルガン、アコースティックベースなどのサウンドをプレイできるサンプルベースの音源が搭載されています。ノードレクトロ4では128MBでしたので、丁度倍になりました。オマケ機能ではなく、本腰を入れていくぞ!ということでしょうか)
OLED Display for excellent overview and readability
有機発光ダイオードを使用したディスプレイは、より多くの情報を確認できるようになり、さらに視認性も向上しました。(筆者注:前はゲームボーイのようなほとんど何もわからないディスプレイでしたので、大幅にグレードアップです。小さいディスプレイでも全く困らないくらい、むしろディスプレイを見なくても操作できるのがライブに最適で、ノードエレクトロの大きな特徴でしたが、レイヤーやスプリット機能のためには必要と判断したのでしょう。素晴らしいです。)
6 Split Points with LED indicators
LEDで示された6つのスプリットポイント。(筆者注:よーくみると鍵盤とコントロールセクションの間に、LEDが六個配置されています。このポイントでのみスプリットできる、ということですね。多分。)
Redesigned Program section with Set List feature
新たにセットリスト機能が追加され、再設計されたプログラムセクション(筆者注:セットリスト機能は、最大4つのプログラムを1つのグループにまとめてグループを作れるとのことなので、例えば一曲の中でオルガンとピアノとストリングスとシンセを弾かなくてはいけない!!というときに、この4つをセットリストにまとめておけば、すぐにその4つから呼び出せる、という機能のようです。これは確かに便利です。今までは、A1とA2にプログラムをおいて、ボタンで切り替える!とかやってましたが、これだと最大2つまでしかできない。セットリスト機能があれば4つまでいけるので、ほぼ問題はおきないといえるでしょう。ライブミュージシャンのことをよく考えた作りになってます!)
Organize Mode lets you rearrange programs and samples on the fly
オーガナイズモードでは、プログラムやサンプルをその場ですぐにリアレンジできます。(筆者注:詳細を読むと、プログラムやサンプルの順番を簡単に変更でき、さらにその変更が他のプログラムやセットリストに変更を加えることなくできる、と書いてあります。これはユーザーでないと少しわかりにくいと思うのですが、一般的にいってプログロラムやサンプルの順番を変えてしまうと、それに基づいている他のプログラムも変更されてしまい、混乱することがあります。新しいノードエレクトロでは、そういうふうにはなりませんよ、ということだと思います。)
E-E key range for 5D 73 and 5 HP
5D73モデルと5HPモデルは、EからEの範囲のキーボード(筆者注:これはマニアじゃないとわかないところですが、73鍵盤のルーツはRhodesというエレクトリックピアノなのですが、このピアノがEからEまでの鍵盤配置なんですね。なのでRhodesを弾きたいというミュージシャン的にはE-Eの配置じゃないとおかしいんです。でもシンセサイザーなんかだとそうじゃないものもあるんです。これとか。http://www.korg.co.jp/Product/Synthesizer/KROME/ いいとか悪いとかではなくて、Rhodesを演奏するにはE-Eじゃないとだめってことです。ちなみにこのサイトのトップ画像のRhodesは私が買ったやつです。)
Piano Section
ピアノセクション(筆者注:ノードピアノと全く同じ機能になった、ということのようです)
Sympathetic String Resonance
弦共鳴機能(筆者注:ピアノは鍵盤を押しハンマーが弦を叩いて音が出る仕組みですが、実は叩かれた弦以外も振動しています。なぜなら共鳴という現象があるからです。例えば本物のピアノをつかって、ペダルを踏んで、それで一番低いCを強めに連打してみてください。そうするとオクターブ上のCや、その上のGがなり始めます。これを共鳴といいます。つまり弾いていない弦もつられて振動するんです。注意してほしいのですが、これは倍音とは別の話です。ちなみにこの共鳴と倍音を混同し、研究者としての信頼を落とし消えてしまった音楽家・音楽理論家のリーマンです。皆さんも気をつけてください。)
ここからはざっくりと重要項目だけ説明していきます。
Sample Synth
Dedicated Sample Synth section with Attack, Decay/Release and dynamic controls
サンプルベース音源セクションにADSR機能がついて、本格的にシンセをプレイできるようになったようです。
Organ
オルガン専用機のノードオルガンと同等の性能にグレードアップ。
- Nord C2D B3 Tone Wheel simulation
- Physical Drawbars on 5D 61 and 5D 73 models
- Principal Pipe Organ model
- B3 Tone Wheel Bass
- Leslie 122 simulation from Nord C2D
- Mount for Half-Moon Switch for Rotary Speaker control (5D 61/73)
Effects
- All effects now in Stereo
- Tube overdrive simulation
- Vibe effect
- Separate Reverb/Delay effects
- Tremolo, Pan, Ring-Mod and Wah-wah can be controlled with Control Pedal

新

旧
- Vibe エフェクトが追加。多分Uni-Vibeだと思います。ジミヘンが使ってて有名なエフェクトですね。http://en.wikipedia.org/wiki/Uni-Vibe
- ディレイとリバーブセクションが独立。以前はディレイかリバーブかどちか一方しか使えませんでした。ちなみに私が使っているノードエレクトロ3は、ディレイ付いてないです。欲しい。
- スプリットモードにした時に、各スプリットにかけるエフェクトを選択できる。例えばエレピとオルガンでスプリットした場合、エレピにはコーラス、オルガンにはロータリーエフェクトと個別に指定することができます。ただし、パネルを見る限り、両方にコーラスをかける、はできない模様。1つのエフェクトは1つの楽器にしか割り当てれないようです。
ということで大幅に機能をアップデートしたNord Electro 5!私なりに熱いポイントをもう一度整理してみます。
- スプリット機能により、オルガンとエレピを同時に演奏できるようになった。
- サンプルベース音源にADSRがついたことでシンセを強化してくるのでは!わざわざアナログシンセを別に持っていかなくていいのはすごい楽!
- 今までノードエレクトロは、専用機種に比べると少し機能が劣っていたが、今回のアップデートでピアノはノードピアノに、オルガンはノードオルガンに機能がアップ!最高!
- エフェクトの自由度があがり、もうエフェクトを別に持っていかなくてもいい!荷物が減る&会場でセッティングが早い!
ではまた!!
合わせてこちらもご覧ください。
オルガンのドローバーセッティング (音色の設定) の方法(ノードエレクトロ編)
http://neralt.com/hammond_drawbars/