コードを続けて演奏するとどうなるか。
さて、コードを順番に演奏してみるとどんなことが起きるでしょうか?上の図を見ながら演奏してみましょう。鍵盤の左側は左手で、右側は右手で演奏します。一つのコードをどれくらいの長さ演奏するかはあなたにお任せしますが、ここでは、どのコードも同じ長さで演奏します。おすすめは2拍です。「1,2」と数える間コードを演奏したら、次のコードに移ります。
音楽が聞こえてくる
どうでしょう。音楽が聞こえてきませんか?まだ少し、何か足りない気もしますが、音楽が始まりかけています。
コードをつなげて演奏すると、音楽が始まります。そしてこの組み合わせは無数にあります。様々な音楽家が様々なコードのつながりを生み出してきました。同時に、既に誰かが生み出したコードの組み合わせを、借りるということも皆してきました。つまりあなたがコードを演奏するとき、音楽という非常に長く、そして全ての人類が関わってきた文化の歴史の、一員なのだということを自覚するはずです。
音楽の歴史の一員としての自覚
話は少しそれますが、メロディもコードも、長い歴史の中にあります。つまり、私たちは今ロバートグラスパーやフライングロータスや、わかりませんけどそれぞれ自分が好きな音楽を聞いていますが、私たちが聞いている音楽を作っている人は、例えばグラスパーだったら彼よりも前に生まれたハービーハンコックやマイルスデイビスを聞いていて、マイルスデイビスはチャーリーパーやクラシックだったらラヴェルなどを聞いていて、ラヴェルはバッハまで遡れるでしょうし、当然バッハもそれ以前の音楽の影響を大きく受けています。バッハ以前の音楽も、古代ローマや古代ギリシャの音楽の影響を受けていますし、古代ギリシャの音楽はエジプトやメソポタミアの音楽の影響を受けています。そして当然ですが、音楽はエジプトやメソポタミアから始まったわけではありません。都市国家が形成されるより以前より遥か前に音楽はありました。
ではいつ?誰が音楽を始めたの?
結局音楽は、誰の者でもありません。コードやメロディや楽器は、脈々と歴史の中で受け継がれています。あなたもコードを演奏して音楽家になるのであれば、この歴史の中にいることを感じるはずです。音楽を学ぶということは、この歴史に中にいるということを感じるということかもしれません。単に用語を覚えるということではないはずです。
ではまた!