MassiveのENVの使い方 応用編


この内容は応用編のため、Massive初心者にはまだ早い!

massive-Env

MassiveのEnv(エンヴェロープ)の中に、イマイチわかりにくいパラメータがあります。以下の4つです。特に赤文字をつけた2つは、マニュアルの日本語が破綻しており、何をいっているのかわからない!

  1. Trg Zero Reset
  2. Gate
  3. One Shot
  4. Hold

そこで、英文のマニュアルを私が勝手に再翻訳しておきます。英文に書かれていなくても、勝手に言葉を足します!

以下原文

  • With Gate selected, when you press a key, the envelope is started and read until its end. However, if you release the key before the envelope comes to the end, it will immediately jump to the Release stage.
  • With One Shoot selected, as soon as a key is pressed, the envelope is read to the end, even if the key is released sooner. The full sustain stage (with any possible loops, see below for more on this) is also read.
  •  With Hold selected, as soon as a key is pressed, the envelope is read until the Sustain end point (including possible loops). It remains there also if the triggering key is released. The envelope jumps to the release stage only when the triggering key is pressed a second time, or if another key is pressed, triggering another note. However, if another key is pressed while the initial key is still held, the new note will be stacked onto the initial one, building a chord. All chord notes jump to the release stage simultaneously when all keys have been released and a new key is pressed. This mode can be particularly useful in live situations when MASSIVE is being used to generate grooves or rhythmic soundscapes.

私的訂正バージョン

  • Gate 鍵盤が押されると、エンヴェロープが開始され、エンヴェロープは最後まで読み取られていきます。ただし、エンヴェロープが最後の地点に到着する前に鍵盤を離すと、その瞬間にエンヴェロープの読み込み地点は、現在のステージを飛ばして、リリース・ステージへと移動します。
  • One Shoot 鍵盤が押されると、エンヴェロープが開始され、鍵盤をどれだけ早く離しても、最後までエンヴェロープが読込まれます。サスティン・ステージは全体が読み込まれます。(つまりサスティン・ステージにループを設定している場合には、これも全て含まれるということです。これについては次の項目でより詳しく説明しています。)
  • Hold 鍵盤が押されると、エンヴェロープはサスティンの終わりの部分まで読み込まれます。(サスティン・ステージにループが設定されていれば、これも含みます。)  例え鍵盤を途中で離したとしても、エンヴェロープの読み込み地点は、サスティン・ステージにとどまり続けます。エンヴェロープの読み込み地点がリリース・ステージへ移動するのは、次の2つの場合のみです。つまり、現在のエンヴェロープをトリガーした鍵盤がもう一度押された場合か、もしくは、他の鍵盤が押され現在とは違う音がトリガーされた場合です。しかし、最初に押した鍵盤がまだ押されたままになっているときに、最初とは異なる鍵盤が押されると、(訳注:最初の鍵盤がトリガーしたエンヴェロープはサスティン・ステージにとどまったまま)、新しく追加される音は現在ある音に積み重なって和音を形成します。全ての音がリリース・ステージにジャンプするのは、全ての鍵盤が離され、かつ新しい鍵盤が押された場合です。このときに全ての音が同時にリリース・ステージへ移動します。このモードは、Massiveをリアルタイムに演奏し、グルーブやリズムを含むサウンドスケープを生成する場合に特に有効です。

解説

Gate

我々が理想とするところの簡単なシンセサイザー、Minimoogはどの設定になっているかというと、基本的にはGateです。そして一般的なシンセサイザーの初期設定もGateになっています。リードやベースといった、鍵盤で演奏するタイプの音階をもつ音色は、基本的にGateで作ることができると考えて頂いて問題ありません。悩んだら、Gateで!

ポイントは、鍵盤を押して、すぐに離すと、ADSRの例えばAの途中にいても、すぐにRに移行するということです。

余談MinimoogにはADSRがついていない Rがない

Minimoog

Minimoog

まさかのMinimoogにはRがありません。じゃあどうなっているかというと、DecayがなんとReleaseをも兼ねているのだそうです。完全にDecayとReleaseの値が同じなのかはわかりませんが。

One Shot

Gateは鍵盤を押した後にADSRのAの途中で鍵盤を離すと、DSは飛ばされて、Rに進む設定でした。それにたいして、One Shotの場合、途中で鍵盤を離そうとも、むりくりADSRの最後まで全部再生されます。また、後述しますが、Sステージにループを設定すると、そこも全て通ります。

これ、一体いつ使うのかというと、例えばキックをシンセサイザーで作る場合に便利です。何故なら、リードやベースと違って、キックの場合、ADSRの長さは、鍵盤の押している時間とは関係なく常に一定になって欲しいので、こういった場合にOne Shotが最適だからです。( 鍵盤を一瞬押したら短いキック、長く押したら長いキック、にしたい、なんていう特殊な場合を除けば )

つまり、Gateの場合、鍵盤を押している時間によって、ADSRが結果的に描くモジュレーションの波形が変化しますが、One Shotの場合は鍵盤をどれだけ長く押しても短く押しても、ADSRが描くモジュレーションの波形は、ADSRのカーブと全くおなじになります。

ですからキックのような、毎回同じADSRが必要になる音色においてOne Shotは便利です。他にも、とてもアタックが短い音色なんかはOne Shotでも効果的です。

Hold

Holdは説明書が何言ってるのかほとんどわからないんですが、基本は「鍵盤を押したら、途中で離してもリリース・ステージまで絶対に進む。そしてずーっとリリースにとどまり続ける。」というモードです。

じゃあいつ使うのか、という話ですが、例えばこんなふうに設定してみてください。

loophold

  1. Env 2 をフィルターにかける。
  2. Env 2 は Hold モードにする。
  3. Morph を使って、Sセクションにループを仕込む。
  4. Amp Mod に Env 1 をかける。

amp-hold

さらに、Env1もHoldにする。

サスティン・ステージをぐるぐる無限にループしながらフィルターがぶよぶよするサウンドになる

こうすると、AmpもfilterもHoldモードのADSRをかけているので、無限にSをループし、結果として音が出っぱなし、フィルターもずーっとぶよぶよしたサウンドを出し続けます。

つまり、一回鍵盤を押したら、ずーとなんらかのシーケンスを鳴らし続けたいような場合にHoldは役立ちます。

Holdモードでサスティンにとどまっている時、次の鍵盤を押すと、リリースに進む

ではHoldモードで、リリースに進むのはどんな時かというと、次の鍵盤をおした時です。和音だと話が少し変わるので、一音一音演奏する場合をまず考えてみましょう。

4音のポリフォニックに設定し、ピッチとAmpにHoldモードのエンヴェロープをかけたとしましょう。その場合、まず最初の鍵盤を演奏すると、最初のADSRが最初の鍵盤によってトリガーされたノートに影響を与えて、ピッチが変化し、そしてSにとどまります。次に2つ目の鍵盤を押すと、2つ目の音は2つめのADSRがトリガーされて、その影響を受け始めます。ではその時、1つ目の音、つまりSにいる音はどうなるでしょうか?ここではじめて1つめの音にかかっているADSRはRに移行します。(表現が正確ではないかもしれませんが、1つめの音にかかっているADSRと2つめの音にかかっているADSRは別の独立したものですので、1つめの音がRに移行した後も、2つめの音は当然、自分自身のADSRの段階に居続けます。)

この場合は比較的シンプルです。次の音が入ってくると、一個前の音は、リリースに移動する、というだけです。

問題は和音の場合です。1つめの鍵盤を押さえ、そして押さえ続けたまま、2つめの鍵盤を押すとどうなるでしょうか?この場合、1つめの鍵盤の音はリリースには進まずに、サスティンにとどまり続けます。つまり、押している限り、次の音が入ってきてもリリースにとどまり続けます。

そして全ての鍵盤を離して、次の音を引くと、先程まで和音の状態でリリースにとどまっていた音が全て、同時にリリースに進みます。

Trg Zero Reset

鍵盤をおした時に、ADSRを一旦リセットして、またAから完全に始めるモードです。

このモードをONにしていない場合は、押した瞬間のADSRの値から、滑らかに次のADSRのAにつながります。反対にzero resetをOnにすると、今どんな値にいようと、強制的にまた0から始まることになるので、場合によっては不自然な感じがします。

通常のシンセは、Zero ResetモードOffの状態が基本だと考えてよいでしょう。

 

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