メトロノームの設定(特に変拍子使用時のクリックを詳細に設定可能になった)
Logic Pro 10.2.1には新しく「グループという単位でクリックを鳴らす」機能が付きました。簡単に言えば、6/8拍子を、3 3 と鳴らすこともできるし、2 4 という単位で鳴らすこともできる機能です。
設定
拍子の設定をまずします。下記画像のように設定できる箇所を表示して、鉛筆マークで書き込みます。その後、メトロノームの設定を、メトロノームアイコンを右クリックして開きます。
メトロノーム設定画面のなかの「ソース」に新しく「グループ」という選択項目が増えています。これを「オン」にすると新しい設定のクリックがなります。(なお「小節」というのは、例えば4/4拍子の場合は4拍に1回なります。「拍」というのは4/4拍子の場合は4回なります。結果として「キッコッコッコ」という音が普通はなるわけですね。)
メインの画面に戻って、下記画像の「ここをダブルクリック」という位置、をダブルクリックすると、拍子の細かい設定ができます。この中の「ビートグループ」を2+4や3+3といったように「拍数」をいくつかのグループに分けてください。1+1+4といった3つのグループに分けることも可能です。
するとクリックが、このグループ分けしたグループの「先頭」で発音されます。2+4なら6拍のうち、1と3のみでなるわけです。3+3なら1と4でのみなります。少しわかりにくい場合は、クリック設定の「拍」を外したほうがいいかもしれません。
これによってかなりフレキシブルにクリックを設定できます。通常の4/4拍子の楽曲を作っている人にはほとんど関係ないかもしれませんが、3拍子が多用されるクラシックや変拍子が基本となっている民族音楽などを作っている方には便利だと思います。
同時録音時の負荷を軽くする機能(マルチコアのCPUに分散処理させる設定)
当然ですが以前からLogicはマルチコアのCPUに処理を分散させていたのですが、「リアルタイムに複数トラックを演奏・録音する場合」にはたったひとつのコアに負担が集中していました。それを分散させる機能です。基本的にはこれはONにしたほうがいいと思われます。
以前の設定だと負荷が集中する
次の画像を見てください。これは旧来の設定時の挙動です。3〜6にアルケミーを起動し、ミディキーボードで演奏すると、CPUの一箇所に処理が集中し音が割れます。(CPUメーターの出し方は後述)
新しい設定
しかし新しい設定にすると、次のように分散処理されていることがわかります。これで余裕を持って演奏できます。
設定方法
基本的にはオンになっているはずですが、確認してみてください。
マルチスレッド処理の「再生とライブトラック」を選択します。
リージョンでトランスポーズした場合の変更がMIDIピアノロールにも反映できるようになった
以前はリージョンでトランスポーズしても、ピアノロールには反映されませんでした。しかし新しい設定ではトランスポーズがそのままピアノロールに反映されます。
設定
ピアノロールの「表示」→「リージョンのトランスポーズ」にチェックを入れる。さらにここではC1をペンツールで書きました。
画像、左上のリージョンからトランスポーズ+2をすると、ピアノロールの音もDに移動、つまり+2されています。
地味な変更のように見えますが、音名を確認しながら作業する人にとってはかなり大きな利点があります。
EQとCompをすぐに挿せる
ミキサー画面から以下の赤い枠をクリックするだけで、上からEQ、Compを挿入することができます。
クリックしただけで次にようにFXにささっています。なお、もう一度上記画像の赤い枠をクリックすると、設定画面が開きます。
どうせEQとコンプは使うんだから、すぐ起動できるようにしておいたよ、ということですね!