DTM/作曲をするためには、まずDAWが必要です。私が使った経験のあるソフトの中から、オススメのDAWを特徴と共に紹介します。
(あくまで私が使用したことがあるソフトに限っています。他のソフトよりも優れているとか、紹介していないソフトがダメということではないので、その点ご了承ください。)
オススメのDAW 3つ
- Steinberg Cubase
- Ableton Live
- Native Instruments Maschine

CUBASE

LIVE

MASCHINE
ではまず用途別のオススメです。
用途別、オススメのDAW
「用途」によってオススメなDAWは以下のようになります。
Steinberg 『Cubase』
Cubaseは伝統的な作曲方法に向いています。つまり以下のような様式です。
- 楽譜を書いて作曲する→クラシック、映画音楽、ジャズ
- Vocal、ギター、ベースなどを録音しながら作曲していく→バンド、歌もの
- デモの楽譜をメンバーに楽譜を渡す場合→クラシック、バンド、ジャズ
では各項目について説明します。
1.楽譜を書いて作曲する
この3つの中で、楽譜を書いて作曲できるのはCubaseのみです。クラシック、映画音楽、ジャズの作曲は大抵楽譜を使っておこなう人が多いので、Cubaseをオススメします。(ただし最上位版のみ)
バットマン・ダークナイトやパイレーツ・オブ・カリビアンの音楽を担当している映画音楽家ハンス・ジマーもCubaseユーザーのようです。ハリウッドで活躍したい人はCubaseですね!
Cubaseで作曲すれば上記のような楽譜がスムーズ作成できます。比較的綺麗で、実用的には全く問題がないレベルです。レイアウトも自由に修正ができます。またコードを自動的に判別し、表示される機能もありますので、打ち込んでしまえばコード譜が半自動的に作成できるのが便利です。
ちなみに私の音楽理論の本に登場する楽譜は、全てCubaseで作っています。
2.Vocal、ギター、ベースなどを録音しながら作曲していく
Cubaseは録音 = レコーディングを想定した機能が充実しています。こういった機能は地味ですが、録音するときに非常に便利です。
- ドラマーだけにクリックを聞かせる。
- ギターにはギターの音を大きく、ベーシストにはベースの音を大きく返す。
- 何回も録音して、うまく出来た場所だけをつなげてOKテイクを作る。
また録音したデータを編集する機能も充実しています。
- 音程を直す。
- タイミングを直す。
3.デモの楽譜をメンバーに楽譜を渡す場合
デモをDTMで作った後、それをそのまま楽譜に変換できますので、非常に便利です。楽譜専用ソフトで作り直す手間が省けます。
バンドメンバーのうち作曲した人は曲を理解しているけど、それ以外のメンバーは耳コピしなくてはいけないので、大変。そんなことありませんか?Cubaseなら、制作した楽曲の楽譜がそのまま作れるので、メンバーも楽が出来ます。
Ableton 『Live』
Liveはクラブミュージック、ループミュージックの作曲に向いています。つまり以下のような様式です。
- ドラムやコードといった「ループファイル」を重ねて曲を作る場合→テクノ、ハウス、ヒップホップ
- ループファイルのピッチを上げたり、エフェクトをかけたりして加工する→同上
- 加えて、リアルタイムに操作を加えることが出来るので→ライブに向いている。
1.ドラムやコードといった「ループファイル」を重ねて曲を作る場合
クラブミュージックにおいては、テンポやキーの異なるループファイルを、複数重ね合わせて作曲する方法が定番です。この際にLiveの以下の機能が便利です。
- 異なるテンポのファイルを、自動的に同じテンポにあわせる。
- 異なるキーのファイルを、手動で調整して合わせる。
- ループの始まりと終わりを、少ない手順で設定する。
Cubaseにもこういった機能はついてはいますが、Liveのほうが圧倒的に早く設定できます。この点がクラブミュージックのトラックメーカーに愛用される理由です。
2.ループファイルのピッチを上げたり、エフェクトをかけたりして加工する
ループベースで作曲をする場合、ループファイル選択のセンスに加えて、ループファイルにどのような処理をほどこすか、ということが大事になります。Liveはループに対して以下の操作を加えることが非常に簡単にできます。
- ピッチを変更する
- エフェクトをかける
- ループの一部分だけをとりだす
- ループを等分し、組み替える
この操作はもちろんどんなDAWでもできますが、簡単に早くできる、というのがLiveの特徴です。
3.リアルタイムに操作を加えライブをする
Liveはその名の通り、ライブに向いています。つまり以下のような機能があります。
- リアルタイムに曲の展開を変更する
- リアルタイムに曲にエフェクトをかける
- リアルタイムで録音して、それをすぐにトラックで使用する
ライブに関してはLiveは圧倒的な強さを誇っています。ほとんどのミュージシャンがライブでLiveを使用しています。
Native Instruments 『Maschine』
これが一番私が好きなソフトです。まずは以下の動画をみてください。楽しさが伝わると思います。
彼のように演奏するには相当量の練習が必要ですが、シンプルな内容であれば、誰でもすぐにでも演奏できます。やり方が分からないという人は、私の本を買ってください!
楽器のように演奏しながら、どんどんビートを重ねて行くことができるのが、Maschineの特徴です。AKAIのMPC2000XLなどに慣れている人なら、これが一番いいと思います。MPC2000XLやMPC1000よりもファイルの管理が簡単で、ディスプレイも大きいので制作のストレスがありません。
トラックをつくろうと思わなくても、叩いているうちに自然とトラックが出来上がるのがMaschineの良さです!
まとめ
結局「一番よいDAW」というのはありません。自分の用途に合わせて、最適なDAWを選ぶのが一番です。
ではまた!!!