Maschineは、スタンドアローン、つまりMaschine単体で使用するのが第一の方法ですが、第二の方法としてAbleton Live や Logic といった各種DAWをホストアプリケーションとし、その下でVSTiとして動かすこともできます。
しかしその場合には、ホストDAWの下で動くので、Maschineの再生、停止、といったボタンが効かなくなります。これは不便です。Maschineの良さは、手元でほとんどの操作ができることですから、それが失われてしまうわけです。
ということで今回は、それに対処し、Maschineコントローラーのボタンを使って、再生・停止・録音を行ってみます。
マニュアルには以下のように書いてあるけれど、これではできない気がする…
マニュアルには以下のように書いてありますが、これを実行してもできませんでした (少なくとも私には…)
プラグインモードでホストのトランスポート機能を制御する。
MASCHINE をホスト内でプラグインモードで使用する際、Host Transport Control 機能でコントローラー による制御先を分けることができます。
▪ REC、SHIFT、GRID コントロール以外の TRANSPORT セクションの全ボタンは MIDI を介してホスト アプリケーションをコントロールすることができます。
▪ その他のコントロール部は MASCHINE プラグインインスタンスをコントロールします。 これでホストと MASCHINE プロジェクトのトランスポート機能を同時にコントロールすることが可能とな ります。
Host Transport Control は Controller Editor で MIDI Template をロードすることで起動することがで きます。 ホストで MASCHINE プラグインをロードする場合は以下を行ってください。
- Controller Editor を起動します。
- Controller Editor ウインドウの左上隅の Device (デバイス)メニューで使用しているコントローラーを選択し、MASCHINE STUDIO コントローラーの MIDI アサインを編集します。
- 右の Templates ページで任意の MIDI Template をクリックしてロードします。
- Template List の下の Host Transport Control オプションをクリックして起動、起動解除します。
MASCHINE – オペレーション マニュアル – 55
これで TRANSPORT セクションのボタン (REC、SHIFT、GRID 以外) が Controller Editor の Template の設定による MIDI を送信、その他全てのコントロール部では MASCHINE プラグインを制御します。
そこで改善
まずはコントロールエディターを使って設定するまではだいたい同じです。
- Controller Editor を起動します。
- Controller Editor ウインドウの左上隅の Device (デバイス)メニューで使用しているコントローラーを選択し、MASCHINE STUDIO コントローラーの MIDI アサインを編集します。(ようは自分が使っているコントローラーを選んでやるだけです。)
- 右の Templates ページで任意の MIDI Template をクリックしてロードします。(ここでAbleton Live もしくはAbleton Live9を選んでください。どちらでもかまいません。)
- Template List の下の Host Transport Control オプションをクリックして起動、起動解除します。
こうすると、トランスポートの一部分が緑色で囲まれます。この部分だけがMIDIコントロールをライブ側に送り、そしてそれ意外の囲まれていない部分は、Maschine内部だけをコントロールしてくれます。
次に、この緑色で囲まれている部分の設定をしていきます。
まず、ボタンを一個クリックして選択します。
- 次に右上のウィンドウからアサインを選択。
- 上の写真のように、Modeをトリガーにしてください。
- (これがトグルになっていると、押すとき・離すときの二回メッセージが出てしまい都合が悪いのです。)
- CCのナンバーはなんでも構いません。(信号を受けるAbletonの側で設定します。)
Maschineコントローラーの設定終了
これでMaschine側の設定ができました。これでAbleton Live上でMaschineを立ち上げると、緑の枠内のボタンは、先ほど設定したMIDI CC をAbletonに送り、それ以外のボタンはMaschineをコントロールできるようになりました。
次は、Maschineコントローラーが吐くCCを受けるAbleton Live側の設定です。
Ableton Liveの設定
まずは、上記の画像のMIDIと青く色が付いている場所をクリックして、上記と同じ画像の状態にしてください。これによって、MIDI CC をアサインすることが出来るモードに入ります。
次に、この状態のまま、Abletonの再生・停止・録音ボタンのどれか一つをクリックして、その後にMaschineコントローラーの緑枠内のボタンのうち、自分が好きなボタンを押してください。
すると、押したMaschineのボタンが、Abletonの選択したボタンのために割り振られました。
これを何回か繰り返して、いい感じに設定してください。
ちなみに私のMaschineの設定は…
以下のようにしてみました。
Maschine | Ableton Live |
PLAY | 再生 |
ERACE | 停止 |
RESTART | 録音 |
なぜ録音も割り当てたかというと、こうすることでAbleton側の「プリカウント」や「メトロノーム」といった機能を起動できるからです。MaschineをVSTiとして使う場合には、Maschine側のプリカウント機能が起動しないので(設定で可能かもしれませんが)、プリカウントをLive側でしてあげる必要があります。
Liveのテンプレートとして保存する
最後に今Abletonに設定したものをテンプレートに保存して、毎回設定しなおさなくても良いようにしましょう。
今回のまとめ
今回の設定は、単にMaschineコントローラーの一部をMIDI CCを吐くように設定し、そのMIDI CCをAbleton Live側で受けるようにした、というだけです。しかしこれが一番カンタンで、かつ効率的でお勧めです。
他にも下記の写真のような場所で、より連携のとれたコントローラーにもできるようなのですが、私が挑戦してみた感じだと、これはあくまで「Liveをより上手くコントロールする」ための機能であって、MaschineをほとんどLiveの専用コントローラーのように扱うものでした。ですから、MaschineはMaschineとして独立して使いたい方には、あまり向いていないのではないかと思います。あと、設定が少し難しいです笑 試してみたい方は、Abletonの日本語サイトに情報があります。
ではまた!
追記
理屈はわからないんですが、これでもいいらしいです。うーん、奥が深すぎて、よくわからないですね、コントローラーの設定…
https://www.youtube.com/watch?v=KQiDlCzWGuQ&list=PLWoOF23viz-f9oB0-8dA5vjauSzYfeXKF&index=4